NBAのコミッショナー、アダム・シルバーは、ノースカロライナ州の反LGBT法HB2が変わらなければ、2017年に予定されている同州シャーロットでのオールスターゲームを中止すると述べました。
と言っても、NBAは最終通告をしたわけではなく、締切りを設けたわけでもありません。NBAは、ノースカロライナ州の法律が変わることを期待して、開催の可能性を残しています。
スポーツ業界とLBGT差別
ノースカロライナ州の反LGBT法HB2については、エンターテイメント業界やビジネスから多くのボイコットが続いていますが、スポーツ業界もかなり活発に活動しています。
スポーツ専門テレビ局ESPNは、MLBの解説者カート・シリングを「Facebookに不適切な投稿をした」として解雇しました。まあこの人は以前から、イスラム教徒をナチスと比較してみたり、「オバマ大統領は、アメリカを滅ぼすために送り込まれたアンチキリストだ」とか、中絶は違法にするべきとか、テロリストへの拷問を肯定したり、物議を醸すような投稿をシェアしてきた人だそうです。トランスジェンダーに対する差別的な投稿も、今回が初めてではありませんでした。今回解雇された後も、相変わらずな投稿が続いています。
解雇したところでその発言者本人は意見は変わらないかもしれないし、反省するどころか、追いつめられて逆に先鋭化していくのかもしれません。
しかし、このように影響力のあるテレビ局やスポーツリーグが行動を起こすことは、「差別発言が許されない」ことを示すメッセージとして重要だと思います。