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「沈黙の力」でLGBTいじめと闘う方法

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もしも、今日アメリカの学校で、一言も言葉を発しない生徒がいたら……。その子は「沈黙の日」に参加しているのかもしれません。今日4月15日はアメリカで「沈黙の日」という日です。

「沈黙の日」公式サイト(英語):Day of Silence

沈黙の日とは

沈黙の日(デイオブサイレンス)は学校でのホモフォビックなイジメや嫌がらせの問題について、注意をうながすために「沈黙」という手段を取ることを誓った、生徒たちによる活動です。

1996年にバージニア州で始まったこの活動は、「すべての性自認/性指向の生徒が安全に過ごせる学校を作るため」という目的のもと、年々広がりを見せ。今では、全米の中学校、高校、大学などの多くの学校において、何千人もの生徒が参加するイベントとなっています。

その日、何も話さない子どもたちは、話しかけられると「なぜ今日わたしは沈黙しているのか」というカードを手渡し、自分たちが沈黙している理由を表明します。厳密には、授業中は黙っているわけには行きませんが、主催者は、事前に教師に相談し、当日は筆談という形でコミュニケーションが出来るようにするように、というアドバイスをしています。

ACLUや、Lambda Legalなどの団体や、It Gets Betterなど多くのムーブメントが、この「沈黙の日」を支持しています。ACLUが学校の校長たちに向けたレターでは「同性愛者の人権を守るための表現は、憲法上保障される表現の自由の一環」としたGillman v. Holmes County School District判決などを引きながら、沈黙の日に参加する生徒たちへの理解を求めています。

SNS上でも多くの人々が「沈黙」のセルフィーを投稿し、この活動への支持を表明しています。

何かを主張したい時に、どんなに言葉を尽くすより「沈黙」の方が効果的な場面というのが存在します。日本にそのまま取り入れるのはちょっと難しいかもしれませんが、さまざまな形の活動があるんだなーと、興味深いです。

LGBTといじめ

photo by wewiorka_wagner

「沈黙の日」を主催しているGLSENは、教育の場でのLGBTの権利に取り組んでいる団体です。GLSENによれば、学校でのいじめの理由の上位3件のうち、2つが性指向や性自認に関連したものだそう。ここで大事なには、その生徒自身の性指向や性自認に関係なく、「ホモ」「レズ」「オカマ」「なよなよしてる」「男女」などが、すべての生徒に対しての攻撃として使われていることです。「LGBTいじめ」の被害者は、LGBTとは限らないのです。

このデータはアメリカでの調査を元にしていますが、日本の学校においても、似たようなものではないでしょうか?

ホモとかオカマといじめられている君へ

ここで、もしも、「ホモ」や「オカマ」「男女」などと言われて今この瞬間、悩んでいる人がいたら、伝えたいことが3つあります。

  1. あなたは、悪くない
  2. 学校に行かなくてもいい
  3. あなたは一人ではない

いじめは、いじめる側が悪いんです。あなたは何も悪くありません!男っぽいとか、女っぽいとか、そんなことでなんだかんだ言う方が悪いんです。自分は自分。世の中にはいろいろな人がいるんです。「普通」なんていう言葉で「こうでなきゃいけない」って決めつける方がおかしいんんです。

もし辛かったら、逃げよう。学校に行く必要はないです。好きなだけ休みましょう。辞めたってよいよね。

学校はそこだけじゃないし、いろいろな学校がある。そもそも学校の外にも世界はあるし、必要な教育を受ける方法は、学校以外にも、たくさんあります。学校に行かずに、立派に大人になって成功した人はたくさんいます。学校に無理して行ってしんどくなるくらいなら、学校なんて行くのをやめましょう!

世界中に、あなたと同じような思いの人がいて、いじめと戦っています。もしもよかったら、以下のようなサイトを見てみてください。あなたは一人ではありません。

ストップいじめ!ナビ - いますぐ役立つ脱出策

ハートをつなごう学校