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フランク・オーシャン「プリンスのおかげでセクシャリティを自認しやすくなった」

Lovesexy

プリンスが57歳で亡くなりました。既に多くの人が語っているように、プリンスは、幅広いスタイルを持つ偉大な音楽家でありましたが、同時に、ユニークなジェンダー表現で人々を驚かせた、今で言う「ジェンダー・ベンダー」の先駆け的存在でした。プリンスはアイライナーを引き、ハイヒールとぴったりとした衣装に身を包みながらも、ヒゲや胸毛を魅せつける……ストレートでありながら、軽々と中性的なスタイルを貫き通したプリンスの偉大さは、同時代で彼の衝撃を感じた人でないと正確には理解できないのかもしれません。

プリンス自身は、ゲイというわけではありませんでしたが、「女でもないし、男でもない。 ボクはあなたが決して理解しない何か*1」と歌う通り、どこかクィアな雰囲気を持っていました。

I Wanna Melt With U

また、1993年には、プリンスはステージネームを男女のジェンダーが組み合わさったようなシンボルに変更。発音不能なので「かつてプリンスとして知られたアーティスト」とか呼ばれてました。

プリンスの枠にとらわれない自由なスタイルは、クィアな人々に勇気を与えました。2012年に男性との恋愛経験をカムアウトしたR&Bシンガーのフランク・オーシャンは、プリンスに受けた影響をこう語っています

「プリンスがジェンダー規範だとかそういう古臭い考え方を無視して自由にやってるのを見るだけで、自分がセクシャリティを自認するうえで、ものすごく楽になったよ」

「ぼくは一生誇りを持ったプリンスのファンでいる」

R.I.P…プリンス。

安らかにお眠りください。

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*1: "I'm not a woman. I'm not a man. I am something that you'll never understand." - Prince『I Would Die 4 U』