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サラ・ポールソン「誰もが好きな人を愛し、真実を口にすることが許されるべき」

Sarah Paulson 74 Success Facts - Everything you need to know about Sarah Paulson

女優のサラ・ポールソンが、NOTOFUマガジンのインタビューで、カムアウトについての考えを述べました(参考記事)。

サラ・ポールソンは2005年に、チェリー・ジョーンズと交際していることを明らかにしました。といっても、それは計画されたカムアウトではなく、ほとんど偶然「自分で自分をアウティングしてしまった」というような感じで行われたのです。当時つきあっていたチェリー・ジョーンズは、ミュージカル界の大物女優でしたが、彼女がトニー賞*1を受賞したのです。

「彼女がトニー賞を受賞して、私は彼女にキスをした。そして突然私はアウトになっていたの」と彼女は言います。「その時は、そんな風に思わなかった--ただ、あなたの愛する女性が女優として栄えある賞を受賞したときに、自然とするであろうことをしただけだった」

「どうするというの?私は彼女の背中を叩いて『よくやったな、相棒!』って言うの?私にとってはあの時そうすること以外に頭に浮かばなかった」

しかし、その後サラ・ポールソンは改めて自分の行動のインパクトに気づいたそうです。

当時、彼女はアーロン・ソーキンが手掛ける『Studio 60 on the Sunset Strip』のなかで、とても保守的なキリスト教信者女性の役をキャストされたばかりでした。彼女は、この役から降ろされるのではないかと恐れました。

「私は心配でした。もしもアーロンか、ドラマのなかの誰かが、私とチェリーがつきあっていることを知れば、何かの諍いが起こるのではないかと。でも『Studio 60』の初日、脚本を読むために集まった時、アーロンは私のところにまっすぐ歩いてきて言ったのです。『あなたとチェリー・ジョーンズがつきあっているとは知りませんでした。素晴らしいことです!ただ、あなたはここで安全だと伝えたかったのです。何も心配することはありません。あなたはここでは安全です』

「それは、私の人生において一番ほっとするする瞬間でした。彼の言葉を聞くまで、自分がそんなに心配をしていたことすら気づきませんでした」

リスキーなカムアウト

ハリウッドで、カムアウトしているLGBTはまだまだ少数派。特にレズビアンは非常に少ないです。

今でこそ、大成功しているエレン・デジェネレスですが1997年にカムアウトした直後には番組から解雇され、しばらく「干される」という経験をしました。

また2014年にカムアウトしたエレン・ペイジも、その後「ゲイとカムアウトした自分は4つ連続でゲイの役にキャストされた。もうストレートの役にはキャストされないのか?」と、自分のカムアウトによって、キャスティングの幅が狭まったことを嘆いています。

華やかに見えるエンターテイメント業界でもカムアウトして生きるというのは、なかなか大変なのです。

そんなサラ・ポールソンは、自分のセクシャリティを公にすることについて、このように述べています。

「私は、誰もが自分についての真実を口にし、言いたいことを言い、彼らが誰なのか、世界に対して示すことが許されるべきだと信じています。誰だろうと愛することが許されるべき」

サラ・ポールソンの活躍

ずっと「名脇役」だったサラ・ポールソンですが、最近では『アメリカン・ホラー・ストーリー』シリーズでブレイク。

アメリカン・ホラー・ストーリー: 呪いの館 シーズン1 (字幕版)

「呪いの館」では、後半に登場する「チョイ役」ですが、既に存在感があります。

アメリカン・ホラー・ストーリー:精神科病棟 シーズン2 (字幕版)

シーズン2「アサイラム」では、主役に抜擢!レズビアンのジャーナリストとして、精神病院に隠された秘密を暴こうとする勇敢な姿に萌えます!前シーズンに引き続き、オープンリーゲイのザッカリー・クウィントも重要な役で出演しています。わたしはこのシーズンを観て、完全にサラ・ポールソンにハマりました!『アメリカン・ホラー・ストーリー』はシーズンごとに、別の話がはじまるので、好きなシーズンから観始めることができます。

アメリカン・ホラー・ストーリー:魔女団 シーズン3 (字幕版)

魔女狩りと魔女団をテーマにし、ニューオリンズを舞台にしたこちらのシーズン3でも、サラ・ポールソンはメインキャストです。現代に生き残った魔女たちの末裔。既に人数も減り、魔術も弱くなって生きている魔女たち。どうやって生き残るのか……?女同士の絆への賛美を感じるシーズンです!

アメリカンホラーストーリー:怪奇劇場 シーズン 4 (字幕版)

「見世物小屋」=フリークショーをテーマにしたこちらのシーズン4では、サラ・ポールソンが結合双生児を演じています。わたしはまだ未見なのですが、こちらのパフォーマンスの動画が素敵!サラ・ポールソンの歌声が聴けます。

OJシンプソン裁判を素材にした『アメリカン・クライム・ストーリー』で検察官を演じスターダムへとのし上がりました。

「キャロル」オリジナル・サウンドトラック

映画『キャロル』でもキャロルの元カノ役としてよい味を出していましたね。

ホランド・テイラーとの関係も良好なようで何よりです!

サラ・ポールソンの異母妹「レイチェル・ポールソン」もゲイ!

ちなみに、サラ・ポールソンには、レイチェルというゲイの妹がいて、彼女も女優・脚本家として活動しています

サラ・ポールソンが初めて「ゲイメディア」であるSheWireのインタビューに答えた時の動画。妹のレイチェルがインタビュアーを務めています。レイチェルの話し方、めちゃくちゃゲイっぽいですね〜!普通にゲイクラブにいそうな感じですw サラ・ポールソン自らのカムアウトの話やエレンのカムアウト、ハリウッドでのカムアウト、元カノのチェリー・ジョーンズとの関係についても触れています。

ハリウッドで数少ないオープンリーゲイの女優として、今後も、サラ・ポールソンを応援したいと思います!

24 -TWENTY FOUR- シーズン7 (字幕版)

チェリー・ジョーンズが、女性大統領役として出演。

*1:アメリカの演劇とミュージカルにおけるもっとも権威ある賞。映画でいうアカデミー賞の舞台版みたいなもの