オバマ米大統領は、ニューヨークにあるゲイバー「ストーンウォール・イン」とその周辺を国定史跡に指定しました。
.@POTUS designates Stonewall as our first national monument to tell the story of the struggle for LGBT rights: https://t.co/dxUdnnY9wc
— The White House (@WhiteHouse) June 24, 2016
オバマ大統領が自らナレーションをし、ホワイトハウスによって作られた動画がこちらです。
「ストーンウォール・イン」は1969年6月に起きた「ストーンウォールの反乱の舞台です。「ストーンウォールの反乱」とは当時、ゲイバーがターゲットになっていた警察の取り締まりに対して、トランス女性をはじめとするストーンウォールの常連客たちが立ち上がり、警察官に対する暴動を起こした事件で、その後、盛り上がった性的少数者(LGBTQ)たちの権利擁護活動の象徴となっています。
当時、彼らの多くは、ゲイやトランスジェンダーであることが分かれば、仕事や家族……多くを失う立場にありました。しかし、それから彼らが立ち上がり、声をあげだしたことで、徐々に文化や法律が変わり、今では大統領がこうしてLGBTQの人権の重要性をきちんと発言するようになったのです。
このバーは今も存在し、わたしが何年か前にニューヨークを訪れた時もまだそこにありました。ニューヨークに住んでいる黒人のレズビアンの友達と一緒に近くを歩いていたのですが、彼女は別のバーに行きたがっていて、「ストーンウォールはそんなに面白くないよー」と言ってました。
それは、わたしがウェストハリウッドに来たがる友達に対して「今はコリアタウンの方が面白いよ」っていうような感覚だったのかもしれません。いつでもそこに行ける立場にいる地元民と、旅行で来ている観光客の感覚の違いかもしれません。
彼女はしぶしぶわたしをストーンウォールの前に連れて行ってくれました。「ふぅん」意外に普通の場所だな……そう思ったのを覚えています。
でも、こうしてどこにでもあるような場所で、そこに集まっていた人々が立ち上がって、歴史の一ページが刻まれたのです。
今度、ニューヨークに行く時は、国定史跡となったストーンウォールに改めて足を運びたいと思います。